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職場の餞別はいくら包むか:相場の公的データが無い中で使える3つの数字

「餞別はいくら包むのが普通か」。ここを検索すると、サイトごとに違う金額が並んでいて、どれが根拠のある数字なのか分かりません。

職場の餞別だけを取り出した公的な統計は、見当たりません。 「相場は◯◯円」と言い切っている記事の多くは、出どころを示していないか、自社の調査です。

そこでこの記事では、近いところで公表されている実数を3つ並べます。餞別そのものの数字ではないと分かったうえで使えば、判断の材料にはなります。

この記事は公表資料の整理です。金額は職場の慣習・人数・関係の深さで変わります。ここに挙げた数字は目安であり、決まりではありません。

数字1:交際費のうち贈与金は、月6,308円

総務省統計局の家計調査には、交際費の内訳として「贈与金」という費目があります。家計調査 家計収支編 第1表「1世帯当たり1か月間の収入と支出」(2025年・単身世帯・集計世帯数646・2026-09-06 確認)では、次のようになっています。

費目 1か月あたり
交際費 15,629円
うち 贈与金 6,308円
うち 他の交際費 2,709円
うち 食料 4,662円

贈与金は「交際のために他の世帯へ渡したお金」全般で、香典・祝儀・お年玉なども入ります。餞別だけの数字ではありません。それでも、この費目全体で月6,000円台という規模感は、1件あたりに包む額を考える際の上限の感覚として使えます。

数字2:歓送迎会の1人あたり平均は4,781円

ホットペッパーグルメ外食総研の「歓送迎会」&「花見」動向を調査(2026年2月2日〜2月12日実施・首都圏/関西圏/東海圏在住の20〜69歳男女7,665人・2026-09-06 確認)では、歓送迎会の1人あたり平均予算が4,781円(前年比+384円)でした。

これは会費であって餞別ではありません。ただ、同じ「送り出すために1人が出す額」なので、会費と餞別を合わせていくらまでなら無理なく出せるかを考えるときの基準になります。会費が5,000円近い月に、別途1万円を集めると負担感が跳ね上がります。

数字3:取引先への退職祝いは3,000〜10,000円

三越伊勢丹の法人向けギフトサイトは、退職されるお取引先の方へ贈るプレゼント(2026-09-06 確認)で、予算について次のように書いています。

お取引先さまの方に贈る退職祝いのプレゼントの予算は、3,000円~10,000円ほどが一般的です。お相手との関係性にもよりますが、お取引先さまは、あくまで仕事上の付き合いということもあるので、あまりにも高価すぎるプレゼントは避けましょう。(略)逆にあまりにも安価なプレゼントだと、感謝の気持ちを伝えるのが難しい可能性があります。予算の目安から、大幅に外れないようにプレゼントを選ぶと良いでしょう。

これは社内の同僚どうしではなく、取引先に贈る場合の目安です。社内はこれより低くなるのが自然ですが、同じページに社内向けの金額は書かれていません。

3つを並べると、どこに落ちるか

出典 数字 何の数字か
家計調査(2025年・単身世帯) 6,308円 贈与金全般(香典・祝儀を含む)
ホットペッパーグルメ外食総研(2026年2月) 4,781円 歓送迎会の会費(1人あたり)
三越伊勢丹 法人ギフト 3,000〜10,000円 取引先へ贈る退職祝いの品

「1人が1件に出す額」は、いずれも数千円の帯に収まっています。ここから外れる金額を出すなら、理由が要る、という読み方ができます。

決め方は「1人あたり」から入る

金額でもめるのは、たいてい総額から入るからです。順番を変えると簡単になります。

  1. 贈る相手と品物を決める(品物が決まると総額が決まる)
  2. 出す人数を数える(部署の範囲をどこで切るか)
  3. 総額 ÷ 人数で1人あたりを出す
  4. 1人あたりが数千円を超えるなら、品物を下げるか、範囲を広げる

上下関係で額を変えるかどうかは職場によります。同額にしておくほうが、後の説明が要りません。

現金で渡すかどうかは、会社名義かで変わる

会社の名前で渡す場合、現金と商品券だけは扱いが違います。国税庁の基準では、要件を満たしても現金・商品券の支給は全額が課税対象になります。個人で包む場合は、社会通念上相当な祝物であれば贈与税はかかりません。この線引きは 退職の餞別・記念品に税金はかかるか にまとめました。

包む場合の掛け紙は 退職の餞別・記念品ののし を、品物にする場合の選び方は 退職のプレゼント選び をご覧ください。

渡す日は最終出社日で押さえる

有給を消化する人は、退職日より前に会えなくなります。集金・購入・渡す日の3つを最終出社日から逆算してください。日付の並べ方は 退職日の逆算カレンダー で確認できます。

まとめ

  • 職場の餞別だけを取り出した公的統計は見当たらない。相場を断定している記事は出どころを確認する
  • 家計調査の贈与金は単身世帯で月6,308円(香典・祝儀を含む交際費の内訳)
  • 歓送迎会の1人あたり平均は4,781円。会費と餞別は合わせて考える
  • 百貨店が示す取引先への退職祝いは3,000〜10,000円。社内はこれより低いのが自然
  • 決め方は品物 → 人数 → 1人あたりの順。総額から入らない
  • 会社名義なら現金・商品券は全額課税になる

「いくらが普通か」に答えが無いなら、自分たちで決めてよいということです。人数で割った額が納得できるなら、それが正解になります。

出典(すべて 2026-09-06 に確認)

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